2021年2月6日に開催された第132回評議員会・拡大役員会で以下の決議を全会一致で採択致しました。

決議
低医療費政策からの抜本的転換を求める

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が始まってから1年が経過した。この間の日本政府の対応は、後手後手で無為無策と断じざるを得ず、感染拡大が収まる気配が全くない。1月18日に開会した通常国会冒頭の菅首相の施政方針演説は、国民の行動制限に言及するだけで、医療提供体制全体をどう守り、立て直すのかの視点が欠如していた。それどころか、入院勧告に応じない場合の罰則や新型コロナ感染症患者の受入れ勧告に応じない病院名を公表できるようにする改定感染症法を2月3日に成立させた。当会としては、新たな分断・差別を助長する改定法は到底認められず、撤回を強く要望する。

医療現場から、「医療崩壊」どころか「医療壊滅」を危惧する声まで上がり始めた。現在の医療の逼迫は、新自由主義の下で医療にまで効率化を求めるこれまでの自民党政治が引き起こした結果である。菅政権はこの点をしっかりと猛省し、また今後も起こり得るパンデミックや大規模災害に対して必要な医療が提供できる体制構築に舵を切ることを強く求めたい。

今年1月、政府は2度目となる緊急事態宣言を11都府県に発出した。しかし、国民に厳しい制約と行動変容を求めながら、コロナ禍で苦しい状況にある国民の生活や経営・生業を支える抜本的な手立てはなんら打てていない。仕事を失う人、家を失う人、自殺者も増えている。一方、資産1,000億円以上の富裕層は約14兆円から約22兆円へ総資産を増やし、大企業も内部留保を積み上げている。社会の構造上の問題から来る大きな矛盾が噴出しているにもかかわらず、菅首相は「自助・共助」を国民に押し付け、今通常国会には「75歳以上の窓口2割負担導入」等の医療費負担増計画を提出しようとしている。医療費窓口負担は受診行動に直結する問題であり、実質2倍化となる負担増計画は断じて認められず、撤回を強く求める。また、格差を少しでも縮小するためにも、補助金や助成金の支給にとどまらず、消費税減税に踏み切ることを求めていきたい。

大阪府は新型コロナウイルスによる死者が977人(2月5日時点)と全国的にみても群を抜いている。コロナ対策を最優先に求める市民や医療現場からの声を無視する形で強行された大阪市を廃止・分割する住民投票の影響も大きいと指摘せざるを得ない。にもかかわらず、大阪市存続を決めた住民投票の結果を無視した「広域一元化」が、2月議会に提案されようとしている。住民がまったく望んでもいない提案で、府議会・大阪市会を混乱させ、コロナ対策に全力を挙げるべき時間を浪費することは絶対やるべきではない。当会は、維新府市政にコロナ対策最優先への方針転換を引き続き求めていくとともに、今秋までに必ずある総選挙に向けて医療・社会保障の問題を主要争点に押し上げ、低医療費政策からの抜本的転換を実現するべく全力で取り組んでいく決意である。

2021年2月6日
大阪府保険医協会
第132回評議員会・拡大役員会


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