【緊急談話】「コロナ検査費」突然の〝梯子外し〟 委託以外の医療機関についても何らかの救済策を

大阪府保険医協会 井上美佐医療活動部担当副理事長が緊急談話を発表しました。

報道関係各社 御中

12月8日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)の場で突然「新型コロナウイルス感染症の検査に係る保険収載価格の見直し」が提案された。

11月12日に開催された「新型コロナウイルス感染症対策本部」で、検査について「実勢価格を踏まえて保険収載価格の検証を行い、その結果を踏まえて、年内を目途に必要な見直しを行う」との決定がされた。これを受けて、厚生労働省は「検査の価格の見直しについては、通常、診療報酬改定時(令和4年4月1日)であるが、本件については、政府方針を踏まえ、臨時的に本年12月31日に前倒しして引き下げを行う」として、検査の点数を12月31日から大幅に引き下げる案が提示され(下記表参照)、中医協でこの提案は了承された。

12月8日の中医協で出された改定案を、12月31日から実施というのは、あまりにも拙速であると言わざるを得ない。しかも、PCR検査を外部に委託する場合には来年4月1日までの経過措置が定められたが、委託以外で行う場合については、経過措置等はない。保健所での検査体制が追い付かない中で、日常診療との調整をしながら検査を行ってきた診療・検査医療機関が果たしている役割は非常に大きく、そうした医療機関に対して鞭打つ政策は容認できない。現に、PCR検査を行っている医療機関にとっては特に負担の大きい改定であり、会員からは「試薬を6千円程度ですでに仕入れてしまい、諸経費を考えると逆ザヤになって困っている」など怒りと戸惑いを訴える声が保険医協会に寄せられている。

今回の期中改定は、地域医療を担うために新型コロナウイルス感染症の検査を拡充してきた医療機関の〝梯子を外す〟ものである。検査にかかるコスト(試薬やキットなどの材料費、検査時のPPE、および検査に伴うリスク)に見合わない、このような大幅な点数引き下げにより、検査から撤退する医療機関が増えることは必至である。コロナ禍が収束していない中で、検査体制の弱体化に繋がることが強く危惧される。第6波に備えて十分な検査体制が求められていることに逆行するものであり、看過できない。

そもそも、経過措置が委託のみに設けられている点も大きな問題である。第6波に備えて検査体制を進めた医療機関が、大きな損害を被ってしまうことは絶対避けるべきである。至急、委託以外の医療機関についても何らかの救済策を強く求めるものである。

2021年12月17日 大阪府保険医協会 医療活動部担当副理事長 井上美佐

お問合せ/大阪府保険医協会 大阪市浪速区幸町1-2-33
電話06-6568-7721(担当=田川・上原)


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