【理事会声明】1972年創設の老人医療費助成制度廃止に抗議するとともにコロナ禍で暮らしに困っている高齢者へのあらたな医療費助成制度の創設を求める

大阪府保険医協会はこの3月をもって制度が完全に廃止される大阪府の「老人医療費助成」について下記の理事会声明を発表しました。

2017年3月、大阪府民のいのちと健康を守る砦ともいえる福祉医療費助成制度が改悪され、1972年に全国に先駆けて実施した「老人医療費助成」は3年間の経過措置経て本年3月末で廃止される。

大阪府保険医協会をはじめ、高齢者や障がい者、難病患者の市民団体は、現在経過措置として残っている旧老人医療費助成制度対象者について、昨年経過措置を延長し引き続き制度を利用できるよう求めてきた。あわせて福祉医療費助成制度が改悪されて以降、制度の対象外となった方の生活実態を府として調査し、その影響を把握することも強く求め、制度存続に向けた議論を求めてきた。

しかし、こうした要望は全く受けいれられず、大阪府は「真に必要な範囲へ選択・集中することで制度を持続可能に確保することが不可欠」との回答を繰り返すだけだった。

障がい者、難病患者にとって、医療は生きていくために「真に必要」なものである。制度改悪後の消費税増税、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、これまで以上に生活に困窮し、医療費の負担が生活を圧迫している。実際、大阪難病連のアンケートには、当事者から「指定難病の受給者証では診てもらえないものも多い」、「難病以外の受診の費用が心配」との声が届けられている。

われわれは今コロナ禍で生活が困窮している高齢者世帯が増える中、こうした実態に配慮もなく機械的に経過措置が来たからと今月末をもって老人医療費助成制度を廃止する大阪府に対して強く抗議する。そして大阪府議会に対して、あらためてコロナ禍で暮らしに困っている高齢者への医療費助成制度の創設に向けた議論を強く求めるものである。

2021年3月25日
大阪府保険医協会理事会


トピックス

  • facebook
  • 書籍販売
  • 大阪府歯科保険医協会
  • 大阪府保険医協同組合
  • オンライン共同購入
  • 全国保険医団体連合会
  • 保険医休業保障共済保険
  • Don't Bank On The Bomb
  • コロナ禍の近畿生活支援・情報発信プロジェクト
ページ上部へ戻る