面談による再審査請求が原則廃止へ 「全国で大阪のみの貴重な制度」に存続を求める声
「面談制度の廃止は保険医の権利を侵害する」との意見も
大阪府支払基金審査委員会と大阪府国保連合会審査委員会は、医療機関からの面談による再審査請求について、2021年4月より原則廃止することがわかりました。
面談による再審査請求の制度は大阪府において全国的に貴重な制度として存在し、活用されてきました。現在は、新型コロナウイルス感染症拡大を防止する観点から、支払基金については面談による再審査は中止され、国保連合会については日程調整しながら分散して行われていました。
こうした状況において「国から審査支払機関の全面的な統一に向かう考えが示されつつある中、再審査の方式について、支払基金と国保連合会の間で検討を行い、全国と同様に書面を基調とする審査を令和3年4月より実施する」として〝面談そのものを原則廃止する〟こととしました。
会員医療機関からは「保険医にとって裁量権に基づく医療行為に対する減点は、ある意味において権利侵害である。なおかつ面談での再審査請求は医師としての意見を訴える権利そのものであり、その侵害は容認できない」との意見が届いています。
更に「減点の内容を正しく理解する上で、書面では不十分なことも多く、面談は(減点の)本当の理由、保険診療のことをよく知る上でも大切な制度」「国からの圧力を受けたのであれば許せない。各都道府県の独自性は残すべき」「書面による異議申請の復活率が約3割に対して、面談による場合は約7割以上という数字もあると聞いている」「コロナ禍において面談が困難であれば、コロナが収束した段階で再開すべき」「オンライン面談の導入も可能ではないか」など、安易な面談廃止に対しては多くの異議の声が寄せられています。
医療機関側の誤りが明らかになれば、当月からすぐに反映できることもあり、支払側と診療側がお互いにメリットのある制度でもあるため、面談による再審査の存続を求めるものです。会員の先生方の声を踏まえた対応をしていきます。ぜひ、ご意見を保険医協会にお寄せください。