【理事会声明】診察の原則は対面診療(問診・視診・聴打診・触診) 初診からのオンライン診療の恒久化に反対

報道関係各社 御中

大阪府保険医協会はオンライン診療に関する理事会声明を発表しました。

診察の原則は対面診療(問診・視診・聴打診・触診)
初診からのオンライン診療の恒久化に反対

2020年12月25日
大阪府保険医協会理事会

厚生労働省は今年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大の抑制を目的に特例措置として、数々の新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いを発出してきた。そのうちの一つには、初診は原則対面としたうえで、医師が「電話などを用いた診療が可能」と判断した場合に限り、慢性疾患で定期受診中の患者に関しては、電話や情報通信機器(オンライン)で継続処方や同疾患にかかわる症状の変化に対して処方・処方箋発行が認められ、初診においても算定ができることになった。

新型コロナウイルス感染の収束が見えず、特例措置は継続されているなか、菅義偉首相は9月16日の首相就任記者会見で初診でのオンライン診療を恒久化する方針を表明した。10月30日の閣議後の会見では、田村憲久厚労大臣が、河野太郎行革担当大臣、平井卓也デジタル改革担当大臣と会談し「かかりつけ医を対象に初診を解禁、恒久化していくことで合意した」ことを明らかにした。そして、12月21日に開かれた「検討会」では、来年6月をめどにオンライン診療の恒久化に向けた取りまとめを行うとするスケジュールが確認された。

新型コロナウイルスの感染が市中で拡大するなか、医療機関での感染を恐れる患者が、受診しやすくする点においては一時的には合理的かもしれない。しかし、そもそも医療物資が十分行きわたらず、院内感染対策が十分できない医療体制を放置したまま、感染防止のために付焼刃的にオンライン診療を導入しても本来の感染対策の解決にはならない。

我々は以前から、問診・視診・聴打診・触診・臭いなどから得られる情報で診断することから、診察の原則は対面であると主張してきた。これに対してオンラインで得られる情報には限りがあり、正確に患者の状態を把握できるのか甚だ疑問である。ましてや何の情報も無い初診患者を診察なしで診ることはリスクが大きい。

今回の措置はあくまで時限措置であり、新型コロナ感染症が収束すれば、通常のオンライン診療などの取り扱いに戻すべきである。対面診療よりも安易なオンライン診療に流れをつくる国の初診のオンライン診療恒久化は、国民の命と健康に必ず大きな影響を及ぼし禍根を残す。

新型コロナウイルス感染拡大であらゆる分野でデジタル化、オンライン化が進められている。医療は命と健康に直結する問題であり、安全性の議論を蔑ろにしてのオンライン診療の拡大、ましてや初診からのオンライン診療の恒久化には絶対反対である。

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