大阪府保険医協会・大阪府歯科保険医協会は9月24日、大阪府の医師・歯科医師の1087人の連名で妊産婦医療費助成の創設を求めるアピール文を吉村洋文大阪府知事に提出しました。提出後には記者会見し、報道関係各社が参加しました。当日夕方と夜のニュース、また25日の毎日新聞が報道しました。アピール文は以下の通り。
アピール文
2018年4月の診療報酬改定で新設された初・再診料の妊婦加算、産婦人科特例加算が、妊婦患者からSNSやツイッター等を通じて「妊婦増税」「妊婦に優しくない」「少子化対策に逆行する」との批判を受け、2019年1月1日から凍結されました。
妊産婦の診察は、特別な対応と配慮が必要で、適切な評価は患者さんを守ることにつながります。それにもかかわらず妊婦加算が批判を受けたのは、「診療報酬として評価されるほど患者の一部負担金に跳ね返る仕組み」があるからです。
同じように小児科の場合にも診療報酬に各種加算があります。しかし、同じ加算でも子ども医療費の負担については批判がないのは、全国に普及している「子ども医療費助成」で一部負担金が減額・免除されているから、と多くの関係者が指摘しています。
6月に閣議決定された「骨太の方針2019」では、凍結中の妊婦加算を念頭に「妊産婦の負担増につながらない配慮を検討しつつ、妊産婦の診療に積極的な医療機関を増やし、診療の質の向上を図る」という文言を加筆しています。また現在、岩手県・茨城県・栃木県・富山県の4県が全市町村で妊産婦への医療費助成が実施されていることなどうけて、日本産婦人科医会などが全都道府県での妊産婦医療費助成制度の創設を訴えています。
私たちは、妊産婦が安心して出産するために、国に先駆けて大阪府で妊産婦医療費助成制度の創設を切に求めるものです。