理事会声明 「辺野古新基地建設への抗議」
- 2014/9/25
- 私たちの考え
【抗議声明】
沖縄県知事 仲井真弘多 殿
辺野古新基地建設に抗議し、海底掘削作業の中止を求めます
前略 貴職の日頃のご活躍に敬意を表します。
私たち大阪府保険医協会は、大阪府下の開業医を中心とする約6千百人の医師団体で、地域医療と開業保険医の生活と経営を守り、国民が安心して医療にかかれることをめざして活動しています。
■政府は名護市辺野古の海域に米軍の新基地を建設するために海底掘削調査を開始しました。現場の海域は「臨時制限区域」とされて常時立ち入り禁止とされ、新基地建設に抗議する住民を暴力的に排除しています。このような暴挙は断じて許されません。
■辺野古への新基地建設について、政府は「普天間基地の機能を移設」「基地負担の軽減」と説明していますが、巨大な滑走路や軍港機能を持つ最新鋭の基地がつくられようとしており、機能移設といえるものではなく、基地負担の軽減にもなりません。半永久的に沖縄県民に基地を押し付けることになる辺野古への新基地建設は止めるべきです。
■各紙がこの間行った世論調査では、掘削作業を「中止すべき」が8割以上にのぼっています。強権的な新基地建設推進は沖縄県民のさらなる怒りを巻き起こしており、大規模な県民集会が短期間に2回も開かれました。
■また、1972年の沖縄返還交渉で米側の代表を務めたモートン・ハルペリン元米高官は、普天間も辺野古も廃止してほしいという沖縄の民意を米国に言うべきだと那覇市内で講演しました。ハルペリン氏は、普天間の海兵隊が抑止力として必要だというのは日本政府の言訳であり、米側の抑止力とはイラクで行われているような空爆だと指摘し、「政治的に困難だということを日本政府は米側にしっかりと説明すべきだ」「米政府は沖縄県民の感情がどれだけ深いかを理解しないといけない」と主張しています。
■普天間基地に配備されたオスプレイは各地で飛行訓練を展開しており、その被害は沖縄だけでなく全国に及んでいます。辺野古の新基地が完成すれば、飛行訓練の規模はいっそう拡大することになります。私たちは沖縄と連帯して平和と民主主義を守る立場から、沖縄知事選挙を前に「既成事実」づくりが政府主導で進められることに強く抗議します。
■沖縄県民の総意を無視した辺野古新基地建設強行に抗議するとともに、海底掘削作業の中止、立ち入り禁止水域を示すブイなどの撤去を強く求めます。県民世論に従って、政府への中止要請など貴職の迅速な行動を要求します。
2014年9月25日
大阪府保険医協会第24回理事会