(4)消費増税はあくまでも予定 世論で中止を働きかける


―消費税10%への引き上げはメディアや世論ではあたかも「決定事項」であるような論調です。こうした現状のなか、消費増税中止を求めるためにどのような運動ができるでしょうか。ご教示いただけますか。

メディアや講演会など、発言する機会を頂いた際、何度も強く申し上げていることは、「消費増税は決定事項ではない」ということです。あくまでも、予算が確定してから増税を実行するかの議論に移る訳であります。ですので、4月以降に本格的な議論が繰り広げられることになるので、諦めるにはまだ早いです。

予算編成の際、政権としても増税によって経済が冷え込むことは何より避けたい事項であることから、国民が思うよりももっと高い確率で増税延期はされるのではないかと私は考えています。

 

国民の無力感が最大の危機

しかし、世論は既にどこか「諦め」の風潮が漂っています。増税は決定事項ではないですが、中止するために必要な「世論の声」が消費増税延期を後押しします。そこで、この増税の議論において私が最大の危機と感じているのが、「国民の無力感」にあります。

国民は無力感に包まれており、何をしても変わらないと政治に対して無気力になっています。ですので、メディアなどの「国が破綻しないためにも、消費増税はしなくてはならない」などといったデマに踊らされてしまうのです。

そうした無気力な国民にどう訴えるか。私はテレビやラジオ、雑誌や新聞などあらゆるメディアで発信し、より多くの方に訴えることを心がけています。

そして、最後まで諦めないことが非常に大事です。10%へ消費増税されれば日本はますます貧困と格差社会へ落ちてしまうことは明白であります。なんとしても今年10月の消費増税の中止、そして経済回復のために国民の所得水準の引き上げを政府に求めていかなければいけないと考えます。

大阪保険医新聞 2019年3月15日号(4・5面)に掲載


藤井 聡 氏
京都大学大学院
工学研究科教授

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