4月1日より老人医療【87・88・89・90】廃止などの「改悪」大阪府福祉医療費助成制度が実施されます

大阪保険医新聞2018年3月5日号 9面より

今年4月から大阪府の福祉医療費助成制度(老人医療費助成制度【87~90】-以下「老人」、身体障がい者及び知的障がい者医療費助成制度【80】-以下「障がい者」、ひとり親家庭医療費助成制度【82】-以下「ひとり親」、子ども医療費助成制度【86】-以下「子ども」)が改定されます。

改定の主な内容は、「老人」を廃止(最長3年の経過措置あり)し、「障がい者」の対象に精神障害者保健福祉手帳1級所持者、特定医療費(指定難病)【54】・特定疾患医療受給者証【51】所持者で、かつ障害年金(または特別児童扶養手当)1級該当者を追加するなどです。これまでの「老人」【88】【89】【90】で始まる公費負担番号の方は「障がい者」【80】または「ひとり親」【82】の資格要件に該当しない場合、助成対象外となります。「老人」(経過措置)と「障がい者」は、1日500円までの一部負担金を月2回まで徴収が、原則毎回500円までの徴収となります。また、訪問看護ステーションが医療保険で行う訪問看護が新たに適用となりましたが、これまで一部負担徴収のなかった調剤薬局で1日500円までの一部負担金が発生することになります。

4月1日からの変更点

対象者の変更について
「老人」【87】【88】【89】【90】は廃止

4月1日から「老人」【87~90】制度が廃止され、「ひとり親」の対象者【87】は「ひとり親」【82】に、「障がい者」の対象者【87】は「障がい者」【80】に、特定疾患【88】、結核【89】、精神通院医療【90】の一部の方については「障がい者」【80】に統合され、改定後の「障がい者」【80】に該当しない特定医療費(指定難病)受給者証【54】、特定疾患医療受給者証【51】、または結核医療の患者票【10】、自立支援医療受給者証(通院精神)【21】の方については制度対象外となります。ただし、今年3月31日時点での福祉医療費助成制度対象者については、資格要件が続く限り2021年3月31日まで引き続き助成対象となる経過措置があります。

継続して福祉医療費助成制度を利用する場合は、老人医療証とその資格要件となっている自立支援医療受給者証(通院精神)【21】などが切れ目なく更新される必要がありますので、これまでどおり各医療証などの有効期限を確認しておくことが必要です。(詳細は「医療機関窓口での留意点」をご参照ください)

「障がい者」【80】は一部対象を追加

これまでの身体障害者手帳の障害の等級が1級または2級に該当する方、知的障害の程度が重度の方(療育手帳でA判定)、知的障害の程度が中度(療育手帳でB1判定)で身体障害者手帳をお持ちの方以外に、精神障害者保健福祉手帳1級所持者、特定医療費(指定難病)【54】・特定疾患医療受給者証【51】所持者で障害年金(または特別児童扶養手当)1級該当者が追加されます。

※一部自治体では、独自で対象者の拡大を行っています。摂津市では「ひとり親」【82】において、高石市・忠岡町・島本町では「障がい者」【80】において対象者が拡大されています。詳しくは2面をご確認下さい

患者の窓口負担の変更について
「老人」経過措置【87~90】・「障がい者」【80】は負担増、
「子ども」【86】・「ひとり親」【82】は現状維持

4月1日から「老人(経過措置)」【87~90】・「障がい者」【80】については、患者さんの一部自己負担額が変更されます。①1医療機関1日500円までは変わりませんが、②1医療機関での1,000円(月2日)の月額上限が撤廃され、3日目以降も毎回500円までの支払いが必要となります。また、③1カ月上限2,500円が3,000円に引き上がります。(※月額上限を超えた場合は、超過額が返還(償還払い)されます)

さらには、④院外処方の場合は、調剤薬局でも新たに1日500円までの支払いが必要となります。(院外調剤については薬局単位、治療用装具については医師の意見書等の枚数単位で一部自己負担額が徴収されます)

対象医療の変更について
精神病床への入院は助成対象外に
訪問看護STが行う訪問看護が対象に

4月1日から訪問看護ステーション(ST)が行う訪問看護(医療保険分)が新たに対象に加わります。制度利用者は1日500円で訪問看護STの訪問看護が利用できるようになります。訪問看護STへの対象拡大は、当事者である患者さんはもちろん、現場の医師からも強い要望があり実現されました。

一方で、精神病床への入院が全ての制度において対象から外されます。4月1日以降に新たに制度対象者となる方は、精神病床入院の際は1日500円の制度が使えません。

ただし、今年3月31日時点での福祉医療費助成制度対象者(法別番号【90】の助成対象者は除く)については、2021年3月31日まで引き続き助成対象となる経過措置が設けられました。(※大阪市、島本町は一部対象者に対し独自で助成を継続します。)

医療機関窓口での留意点

同月に複数回受診のあった患者の窓口負担額について
「老人」経過措置【87~90】・「障がい者」【80】は毎回徴収、
「子ども」【86】・「ひとり親」【82】は月2回までのまま

4月1日から「老人」【87~90】・「障がい者」【80】については、受診の度に1日500円以内の徴収が必要になります。制度としては、従来制度(18年3月31日まで)の「月2日(千円)まで」ような、医療機関窓口での支払いに対する月額上限額は定められていません。ただし、大阪府は月額上限の3,000円で徴収を止めるよう、医療機関に協力をお願いしたいとしています(※)。

※国の自立支援医療や指定難病医療費助成のように、複数の医療機関等で自己負担上限額管理票を共有し、1カ月の患者負担額を合計して管理するものではありません。あくまで個々の医療機関等で1カ月の患者負担額を管理するものです。

窓口での医療証等の確認について

「老人」【87~90】については、2018年4月1日から最長で2021年3月31日まで経過措置が設けられています。経過措置の期間中に資格要件が継続しない場合は資格喪失となるため、1日でも資格のない期間ができると「老人」の更新はできません。従って、各医療機関窓口ではこれまで以上に特定医療費(指定難病)受給者証【54】、特定疾患医療受給者証【51】、または結核医療の患者票【10】、自立支援医療受給者証(通院精神)【21】の有効期限を確認しておくことが必要です。また、受給者証の有効期限が近付いている患者さんには有効期限内に更新できるようにすることも必要です。

 

 


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