理事長よりご挨拶

一人ひとりの頭の中にある政策案を実現させる一年に

理事長 宇都宮健弘

昨年は、新型コロナウイルス感染症の国の対応緩和策で人々の行動範囲が広がりました。一方で、ウクライナやパレスチナの戦禍が国際的な大問題となり、国内における物価高騰が国民に閉塞感をもたらしました。新型コロナ感染症も安心することはできない状況にあるのは言うまでもありません。

かたや、医療に目を向けますと、今年は医療・介護・障害福祉のトリプル改定の年になります。今回の診療報酬改定は従来の4月ではなく、6月に実施されますが、それは医療DX推進の準備を念頭に置くもので、私たち医療現場にいる者への配慮などには程遠い、国の医療政策の一端を垣間見る思いです。

昨年末に急浮上した初・再診料の引き下げ、外来管理加算廃止をはじめとする医療改悪の議論は、コロナ禍で懸命に奮闘してきた医療人に背を向けるものであり、診療報酬の引き下げは極めつけの愚策です。

日進月歩で進化する医学と医療技術は非常に重要ですが、マイナ保険証義務化と健康保険証を廃止する政府方針は、国民、患者のプライバシーを侵害し、われわれ医療従事者の裁量権を侵害する一方的な政策で、引き続きNOを突きつけなければなりません。

私たちに求められるのは、論理的な思考で導き出された結論を医療・社会保障に反映させることです。そのためには良い方向へ変化する覚悟も必要です。

今年からは大阪保険医会館の新会館建設計画も本格的に進みます。

保険医協会の会員をはじめ関係者各位に、この1年間より良い活動を行うため、まだこの世に存在しないアイデアをお寄せいただきたいと思います。一人ひとりの頭の中にある政策案を実現させる年にしたいと思います。

今年も大阪府保険医協会の取り組みにご理解、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

大阪府保険医協会 理事長 宇都宮健弘
2024年1月10日


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