理事長談話『「副首都」法の成立に強く抗議する』

「副首都」法の成立に強く抗議する

2026年7月29日
大阪府保険医協会
理事長 宇都宮健弘

国会軽視の自維政権

自民・維新与党が「副首都」関連法案を十分な国会審議もなく7月24日の参院本会議で可決・成立させたことに強く抗議する。法案審議の中で「首都機能のバックアップ」について、政府自身が首都直下型地震では首都機能が直ちに停止するとは想定していないと答弁している。一方で、大阪は南海トラフ巨大地震による甚大な被害が想定されるにも関わらず、そのような前提すらなかった。結局、維新が強調する「平時の成長エンジン」を掲げて大型開発や規制緩和を進めていくことが同法の真のねらいであり、災害対策は名目にすぎないと言わざるを得ない。このような党利党略の法案を数の力で成立させた自維政権は国会軽視も甚だしい。

「大阪都」構想実現のための「副首都」

維新の会は、自民党との連立合意をたてに「副首都」法案の今国会での成立を強行した。ここまで「副首都」にこだわるのは、大阪府が副首都に指定されることによって維新の会が実質的に「大阪都」構想を実現しようとしているからである。副首都法によって政府に「副首都整備推進本部」が置かれ、本部長である首相と副本部長である副首都の長が国会の関与もなく巨大公共事業や大企業優遇税制などを進めることになる。これは現在、「副首都推進本部」を中心に大阪府市が行っている政治手法を国政で実現しようとするものに他ならない。吉村洋文大阪府知事は7月27日、来春の住民投票を待たずに大阪府と市が「連携協定」を結ぶと述べ、露骨に副首都指定への意欲を示している。

住民投票と地方選の同日実施は許されない

 さらに吉村大阪府知事は、同法の成立直後に「大阪都」構想の住民投票と来春の統一地方選との同日実施を目指すと発言した。同法の付帯決議に反する主張に与野党から批判の声が上がっている。同日実施となれば、知事・市長候補を擁する維新の会は選挙戦を通じて「大阪都」構想を大々的に訴えることが可能となる。一方、市民団体等は公職選挙法によって活動を制限される恐れがある。これは「大阪市の廃止」について市民が十分な情報に基き判断する機会を奪うものであり、到底容認できない。

 大阪府保険医協会は「副首都・大阪都」構想、大阪市廃止に反対し、住民自治を尊重して医療や介護、福祉を最優先とする府政・市政への転換を強く求める。

              
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