総会決議 医療・社会保障制度を強くし、豊かなくらしの実現を目指そう

総会決議

医療・社会保障制度を強くし、豊かなくらしの実現を目指そう

今回の診療報酬改定では、厳しい状況に置かれている医療機関経営を改善するには至らなかった。そればかりか、ベースアップ評価料など煩雑な届出をはじめ、療養の給付に直接関係しない事務負担を増大させた。地域住民のいのちと健康を守るために奮闘する医師や医療スタッフの負担をさらに重くし、意欲を削ぐものと言わざるを得ない。大阪府保険医協会は、早急な不合理是正と期中改定を強く求める。

組閣直後の高い支持率を背景に通常国会冒頭解散で過去最多の議席を得た政権与党である自民党と日本維新の会は、「数の力」を背景に強権的な国会運営を進めてきた。一方、国民が強く求める物価高対策では実効性のある施策を打ち出せずにいる。

労働分配率の低迷や相次ぐ大規模災害により国民生活が苦しさを増す中、くらしを豊かにするには社会保障を拡充し、所得再分配機能を強化することが急務であるにもかかわらず、社会保障制度を加速度的に崩壊へと進めている。

「現役世代の保険料負担軽減」の名の下に政府が進めるのは、患者負担増や制度の切り崩しによる国民への負担の付け替えであり、真の狙いは国と企業負担の軽減である。8月には高額療養費の上限額引き上げが実施され、来年3月には「市販薬で済ます人との公平性」を理由とした“OTC類似薬”の一部保険外療養が施行される。さらに政府は高齢者の原則3割負担化や医療提供体制の縮小などを決めようとしている。

社会保障を削減する一方で防衛費を増やす政策は、国民のくらしを顧みないものだ。防衛省は、来年度予算の概算要求に過去最大の約9兆円を計上しており、年末に安全保障関連3文書を改定し、防衛費の大幅増額に踏み出すのを前に、具体的な金額を示さない「事項要求」も数多く積み上げている。

私たちは、医療・社会保障への国庫負担の増額と巨額の内部留保を抱える大企業の応分の負担による医療・社会保障制度の拡充を強く求める。

ここ大阪では、吉村府知事のもと大阪市民が過去2度明確に否決した政令指定都市大阪市の廃止を進めようとしているが、求められているのは構想の押し付けではなく、故障した排水ポンプや老朽化した下水道など暮らしを支えるインフラへの着実な対策である。私たちは、大阪市廃止に反対するとともに3度目の住民投票の中止を求める。

私たちは、憲法第25条の精神に則り国民一人ひとりが尊厳を持って生きられる社会の実現を目指し、患者に寄り添い安心・安全な医療が提供できる制度を守り、発展させていくための大運動を進める決意である。

2026年9月26日

大阪府保険医協会 第65回定期総会

              
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