後期高齢者医療広域連合に「資格確認書」の全員交付求める要望書を提出
- 2026/3/7
- 声明・提言
大阪府後期高齢者医療広域連合 御中
2026年3月5日
大阪府保険医協会 理事長 宇都宮健弘
大阪府歯科保険医協会 理事長 小澤力
全ての75歳以上の方への資格確認書の一律交付継続を求める要望書
従来の健康保険証を廃止したのに伴い、厚生労働省は2026年1月27日、事務連絡(「後期高齢者医療制度における資格確認書の職権交付に係る取扱いについて」)を発出し、75歳以上の後期高齢者に資格確認書を一律交付する措置を見直す方針を示しました。
26年8月の後期高齢者医療制度の年次更新以降、75歳~84歳でマイナ保険証の利用実績が一定あるなどの条件を満たしている方に対する職権交付は、実務を担う広域連合に判断・対応を委ねる内容です。
厚労省は、職権交付の範囲を見直す理由として、①25年12月の健康保険証完全廃止に伴い74歳以下においてマイナ保険証の利用率が増加する見込みであること、②マイナ保険証の利用による薬剤情報の閲覧などのメリットがあることなどをあげています。
しかし、当会が会員医療機関に対して26年2月に行った「25年12月以降のマイナ保険証利用状況に関わる実態調査」では、マイナ保険証の利用が開始された当初から指摘されていた「(被保険者名などが)●表示される」やオンライン資格確認システムで得られる被保険者情報の一部に誤りがあるなどのトラブルが依然として多く報告されており、未だマイナ保険証のみ受診に対する不安を強く抱いているのが医療現場の実態です。
また、「マイナンバーカードや電子証明書の有効期限切れ」事例も約4割の回答医療機関で経験しており、電子証明書は5年毎に更新する必要があることなどの周知不足が、ただでさえ忙しい医療現場に大きな負荷をかけています。
加えて、26年2月12日の社会保障審議会・医療保険部会では、今回の職権交付見直し方針について委員から「なぜ自分には交付されないのか」との問い合わせが市町村窓口に殺到しかねないなどの懸念が相次いで出されたことからも、一律交付の対象を75歳以上全員に継続させることが医療や自治体の現場においても望ましいと考えます。
さらに、上記調査によると、マイナ保険証で資格確認できなかった際の対応では、6割以上の医療機関が資格確認書や健康保険証で確認しており、保険資格情報が記載された券面の必要性が改めて示されました。また、「資格確認できずいったん10割負担」を患者に求めた経験がある医療機関は約2割にのぼり、患者の受療権にかかわる重大な問題についても解決の方策は何ら示されていないのが現状です。
被保険者の健康や受療権を守る立場から、貴連合におかれましては、25年度と同様に被保険者全員への資格確認書の一律交付を実施されることを強く要望します。








