保険診療 虫めがね No.61

今回は「新型コロナ」の行政検査の委託と診療・検査医療機関の指定とその周辺について確認します。

行政検査の委託契約

3月6日より、PCR検査が保険収載され、「医師は、保健所への相談を介することなく、医師の判断により、(中略)PCR検査を行うことができる」(3月4日厚労省事務連絡)とされる一方、「当面の間、(中略)帰国者・接触者外来及び帰国者・接触者外来と同様の機能を有する医療機関として都道府県等が認めた医療機関」において検査を実施するとされました。「行政検査の委託」契約医療機関は、保険診療としてPCR検査を行い、検査実施料と判断料については公費負担医療制度(法別28)が適用となります。

委託契約は府・政令市・中核市と各医療機関との間で個々で結ぶ個別契約や、地区医師会経由の集合契約があります。大阪市においても9月末に府医師会と大阪市の集合契約が締結され既に案内がされています。

保険医協会には「受託医療機関ではない医療機関がPCR検査等を保険請求した場合の算定はどうなるのか」という問い合わせが多く寄せられています。厚労省は「新型コロナウイルス感染症に係る行政検査に関するQ&A」のなかで、保険請求できないとは明言しないものの、事後的に受託医療機関となり公費負担医療の適用がされるとして、遡及は認めるものの、行政検査の委託契約が前提としています。

「診療・検査医療機関」の指定

9月4日に、厚労省は事務連絡「次のインフルエンザ流行に備えた体制整備について」を発出。これを受けて大阪府は、調査と指定を進め府内1164カ所(病院199・診療所965※11月27日時点)を診療・検査医療機関に指定しました。

診療・検査医療機関の指定は前述の「行政検査の委託」契約医療機関であることが前提となっており、保険請求や公費負担医療の面で行政検査の委託医療機関と取扱いに差はありませんが、診療・検査医療機関に対する補助金等の支援策が措置されています。

国基準では発熱対応のみの類型がありますが、府は検体採取が必須条件としており、A型(発熱外来・検体採取等を実施)とB型(かかりつけ患者に限り実施)に分けて指定。公表範囲については、一般公開、関係機関での共有、公表しない(保健所のみ把握)の3段階としており、11月24日より公表(5院所以上が公開に同意した保健所管区のみ)や地域での情報共有を開始しています。


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