訪問看護指示の可否を再確認

mushimegane

保険診療 虫めがね No.54

在宅医療を行う上で欠かせないものとなっている訪問看護ステーションとの連携ですが、患者さんの病態によりその指示内容は様々となります。今回は訪問看護指示について取り上げたいと思います。

訪問看護指示料は医師が訪問看護等の必要を認め、患者の同意を得て当該患者の選定する訪問看護ステーションに対して訪問看護指示書を交付した場合に「月1回に限り300点」を算定するとされています。安定した患者には6カ月を最長として指示することも可能です。患者は介護認定されていることが多く、訪問看護ステーションから介護保険による訪問看護を受けている場合が多いと考えます。

時々、訪問看護ステーションから「こちらから週3日訪問看護に入りますから残りはそちらで訪問看護に入ってください」と言われて慌てた医療機関から「そんなことが可能なのか?」と質問が寄せられることがあります。実は介護保険ではケアプランに位置付けられていれば単位数の上限が許す限り、複数の介護事業所(この場合は訪問看護ステーションと〝みなし指定〟を受けている医療機関)から訪問看護を行うことが可能です。

一方で医療による訪問看護を見ていきたいと思います。原則として介護認定を受けている患者は介護保険での訪問看護となりますが、急性増悪等により一時的に週4回以上の訪問看護が必要となった場合は診療日から14日以内の特別訪問看護指示を行い、月1回100点(別に厚労大臣が定める患者の場合は月2回)を算定することとなります。

特別指示を出すとまず連日の医療による訪問看護が可能となります。そして、同一月内で2つの訪問看護ステーションから、または訪問看護ステーションからと自院の看護師による訪問看護が可能となります。ただし同一日の訪問看護は退院後1カ月以内(患者が入院していた医療機関に限る)など一部の例外を除き、算定できないため注意が必要です。要件を満たせば2カ所目の訪問看護ステーションが緊急訪問看護加算を算定できる場合もありますが、今回は割愛します(『保険診療の手引2018年度版』P440を参照)。

最後に「末期の悪性腫瘍」や神経難病など別表7に規定する患者について述べます。別表7の患者は介護保険による訪問看護の対象とはならないため、医療保険での訪問看護となり、さらに特別指示の必要がありません。そのため、特別訪問看護指示加算は算定できませんが、同一月内の複数の訪問看護ステーションからの訪問看護や、週4日以上の頻回の訪問看護などの指示が出せることとなります。

また、別表7に規定された患者については、看護師の配置があるため介護保険による訪問看護が行えない特定施設の入居者であっても医療による訪問看護が可能となっています。詳細は『保険診療の手引2018年度版』P364~365の算定可否一覧表を確認してください。

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