「実績期間」と「算定可能な期間」

mushimegane

保険診療 虫めがね No.53

今回の保険診療虫めがねでは、届出医療の「実績期間」についておさらいをします。届出医療の施設基準には様々な要件がありますが、「実績」が必要なものがあります。その「実績期間」とは実際に当該基準を満たす期間を言い、代表的なのは、入院料における看護配置です。病院は1カ月の間、看護師等を必要数配置したうえで、その実績を届け出てはじめて入院料を算定できることになります。

診療報酬は初・再診料などの基本診療料と、その他の特掲診療料に大別されますが、基本診療料と特掲診療料では届出医療の「実績期間」の原則が異なります。

基本診療料における「実績期間」は、施設基準通知に「届出に当たっては(中略)届出前1カ月の実績を有していること。ただし…」とされています。但し書き以降に、例外として様々な施設基準が規定されていますが、原則は「1カ月の実績」が必要です。例外事例としては、初診料の機能強化加算が、届出に際して実績を要しないと規定されています(当然ながら届出は必要です)。

一方、特掲診療料における施設基準通知の原則には「届出に当たっては(中略)実績期間を要しない。ただし…」とされています。こちらは原則「実績期間」が必要ありませんが、こちらも但し書き以降に、基本診療料と同じく例外となる届出点数が定められています。

特掲診療料の届出医療において、実績が必要とされている点数を確認しますと、⑴開放型病院の施設基準(届出前30日間)、⑵PET等に関する基準※、⑶手術等の実施件数に関する基準※、⑷コンタクトレンズ検査料1~3※、⑸後発医薬品調剤体制加算及び外来後発医薬品使用体制加算の施設基準(届出前3月間)で、⑹~⒂は省略します。※印のついている⑵~⑷等にみられる特徴は、実績期間が1月から12月である一方、当該実績に基づいて届け出た場合に算定できる「算定可能な期間」が4月から3月末となっている点です。「実績期間」は「年」で確認し、算定可能な期間は「年度」という、「実績期間」と「算定可能な期間」の関係にご注意ください。

なお、10月からの消費増税にあたり、何かと話題となっている酸素価格の届出は、上記の施設基準と同様に1月から12月の1年間の購入実績を届出し、その実績に基づいて2月に届出を行い、次年度の4月から3月末までの請求はその「実績期間」に基づく価格を用いることになります。この原則を踏まえて、更に10%の増税のため、10月以降の請求する金額の算出や、来年2月に届け出る際の「購入価格」の計算について、厚生労働省より通知が出されていますので併せてご確認ください。


ページ上部へ戻る