地域包括診療加算等の〝研修報告〟忘れずに

mushimegane

保険診療 虫めがね No.50

毎回の改定の度に診療所でも〝届出により算定する点数〟が増えています。届出点数については届出をして受理された後も「何を届出したか?」「届出要件を満たしているか?」など自院で管理し、届出要件を満たさなくなった場合は「辞退の届出」を行うこととなっています。

届出点数によっては毎年の7月1日の現状を報告するいわゆる「7・1報告」を行うこととなります。

届出点数の一つである地域包括診療料、地域包括診療加算の算定要件に「(地域包括診療料、診療加算を算定する)担当医は慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師」という文言があります。この「慢性疾患の指導に係る適切な研修」の詳細(『保険診療の手引』2018年4月版P148(3)編注参照)は省略しますが、この研修を継続的に2年間で通算20時間以上、修了することが求められています。

この2年間とはいつから通算するかというと、「届出をした日から」とされています。地域包括診療料、地域包括診療加算が新設された2014年から届出を行っている医療機関は2016年、2018年と改定の時期に合わせて報告しているかと思いますが、医療機関の届出のタイミングによっては2年経過した6月に届出、7月に届出とバラバラになっています。そのため近畿厚生局からの通知もなく、うっかり報告を忘れてしまい、今月から算定要件を満たさないという事例も出てきかねません。

実際に「近畿厚生局から何の通達もなく、タイミングを逃してしまった」「審査支払機関から連絡があり、初めて気付いた」といった声が保険医協会にも寄せられています。こうなってしまうと再度の届出が必要になります。基本的には近畿厚生局から届出を受理したという通知が医療機関に届いた翌月から算定できるということになりますので、1カ月間の空白が避けられない事態となります(通知に記載されている届出の受理日が月の最初の開庁日の場合は、その月から算定開始)。医療機関にとっても減収となりますし、患者負担も変わるため患者に説明を求められる事態も考えられます。

医療機関の事務作業が年々煩雑となっていることについては、改定の度に基本診療料の引き上げ等の抜本的な改善策ではなく、届出による新たな加算の乱立を行ってきた厚労省に大きな責任があると言わざるを得ません。保険医協会は現在、「7・1 報告」についてのアンケートに取り組んでいます。来年の改定に向け現場の声を厚労省に届けたいと考えています。ご協力をお願いします。

 


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