第1回 初・再診料 

今号から、新点数拾い読みを掲載します。第1回目は初・再診料に係る改定内容などについて、お伝えします。

「政策誘導」の意図目立つ
届出・算定にあたっては要件の十分な検討を

今次改定においても初診料(288点)、再診料(73点)、外来管理加算(52点)、外来診療料(74点)の基本となる点数は、それぞれ据え置かれました。

一方で、政策誘導のための点数が目につきます。

「オン初診」解禁へ 初診料は「251点」

「情報通信機器を用いた場合(要届出)」の点数を見ていきます。初診料(251点)、再診料(73点)、外来診療料(73点)等が新設されました。

これまでの「オンライン診療料」は廃止され、すでに届出をしていた医療機関においても、情報通信機器を用いた場合の点数を算定する場合は、新たに届出を行う必要があります。

また、算定の主な要件として、厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿った診療を行う必要があります。そして、診療内容、診療日及び診療時間等の要点の診療録への記載が求められています。さらに、当該診療がオンライン指針に沿った適切な診療であることを、診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要もあります。

なお、原則として「医療機関に所属する保険医が医療機関内で実施すること」及び「患者の急変時等の緊急対応」が求められています。また、情報通信機器による再診の場合は外来管理加算が算定できませんので注意が必要です。

その他、ウイルス疾患指導料など医学管理の点数と在宅時医学総合管理料等に、情報通信機器による点数が新たに設定し直されています。

感染対策評価の点数新設も僅か「6点」

次に感染対策に関する点数です。診療所において初・再診料等に1⃣「外来感染対策向上加算(6点)(要届出)」(月1回)が新設されました。

これは診療所における、平時からの感染防止対策の実施や、地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策への参画、新興感染症の発生時等に都道府県等の要請を受けて発熱患者の外来診療等を実施する体制の確保を更に推進する観点からの点数です。

算定にあたっては届出が必要で、新興感染症等の発生時における発熱患者への診療体制(※1)や「A234-2感染対策向上加算1」の届出病院又は医師会が主催する年2回のカンファレンスや、年1回の訓練に参加すること等が施設基準として求められます。

さらに、2⃣「連携強化加算(3点)(要届出)」と、3⃣「サーベイランス強化加算(1点)(要届出)」が新設されました。いずれも月1回のみの算定となります。

2⃣は、上記1⃣の届出を行っている診療所が「A234-2感染対策向上加算1」の届出を行っている病院に対して、過去1年間に4回以上、院内の感染症発生状況等について報告を行っている場合に算定できます。なお、2023年3月31日までは報告しているものとみなされます。

また、3⃣は上記1⃣の届出を行っている診療所が、院内感染対策サーベイランス等に参加している場合に算定できます。

「オン資格確認」で情報を得た場合に加算

オンライン資格確認システムを使用し、患者情報等を活用した場合に算定する「電子的保健医療情報活用加算」が設けられました。施設基準(※2)はありますが、届出は不要です。

「オンライン資格確認」により、当該患者に係る診療情報等を取得した上で診療を行った場合に、月1回加算できます(初診料に7点、再診料・外来診療料に4点を、それぞれいずれかに算定)。

なお「オンライン資格確認によって当該患者に係る診療情報等の取得が困難な場合」又は「他の保険医療機関から当該患者に係る診療情報等の提供を受けた場合等」においては、2024年3月31日までの期間中であれば、初診に限り3点が算定できます。

「機能強化加算」要件追加で実績も必要に

初診料の機能強化加算の算定要件に「専門医療機関への受診の要否の判断を行うこと」が追加されました。そして必要な対応(※3)を行うとともに、当該対応を行うことができる旨を院内及びホームページ等に掲示し、必要に応じて患者に対して説明することとされました。

また、施設基準についても変更が行われ、「①再診料の地域包括診療加算2の届出、②B001-2-9 地域包括診療料2の届出、③機能強化型以外の在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院においてC002在宅時医学総合管理料等の届出をもって施設基準を満たす場合」には算定実績が必要となります(要届出直し)。
なお、2022年3月31日時点で、すでに機能強化加算を届け出ている場合は、2022年9月30日まで施設基準を満たした扱いとされます。

さらに、地域における保健・福祉・行政サービス等に係る対応として、常勤医師の配置要件が追加されました。また、適切な受診につながるような助言及び指導を行うことなど、質の高い診療機能を有する体制が整備されていること等も追加されました。

「地域包括診療加算」対象疾患が追加へ

再診料の「地域包括診療加算(要届出)」についても改定がありました。対象疾患に、慢性心不全及び慢性腎臓病(慢性維持透析を行っていないものに限る)が追加されました。

患者に対する療養を行うに当たっての問題点等に係る生活面の指導については、担当医の指示を受けた看護師や管理栄養士、薬剤師が行ってもよいこととされました。

また、必要に応じて、患者の予防接種の実施状況を把握すること等により、当該患者からの予防接種に係る相談に対応することとされました。そして、その相談を行っていることを院内掲示することも求められています。

なお、新たな届出を行う際には研修の名称、実施主体、修了日及び修了者名等の一覧でも可能となりました。

【施設基準等の要点・一部抜粋】

※1:①新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて発熱患者の外来診療等を実施する体制を有し、そのことについて自治体のホームページにより公開すること。②新興感染症の発生時等に、発熱患者の診療を実施することを念頭に、発熱患者の動線を分けることができる体制を有すること。

※2:①レセプトのオンライン請求を行っている。②オンライン資格確認を行う体制を有している。③オンライン資格確認システムを通じて患者の薬剤情報又は特定検診情報等を取得し、当該情報を活用して診療等を実施できる体制を有していることについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示している。

※3:①患者が受診している他の保険医療機関及び処方されている医薬品を把握し、必要な管理を行うとともに、カルテへ記載すること。なお、必要に応じて、担当医の指示を受けた看護職員等が情報の把握を行うことも可能。②専門医師又は専門医療機関への紹介を行うこと。③健康診断の結果等の健康管理に係る相談に応じること。④保健・福祉サービスに係る相談に応じること。⑤診療時間外を含む、緊急時の対応方法等に係る情報提供を行うこと。

以上、届出及び算定にあたっては、それぞれの要件を見極めて対応をしていく必要があります。


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