GW長期連休は医療機関の努力だけでなく「制度」としての対応を

政府は、皇位継承に関わって今年のゴールデンウィークを、いわゆる「10連休」とすることを決めた。過去に例を見ない大型連休となる一方で、期間中の医療提供体制や保育施設の問題など、国民生活への様々な影響が懸念されている。診療の継続性、患者の不安などマイナス面が心配である。

大阪府保険医協会では会員アンケートを実施し697件の医療機関から回答があった(『保険医新聞』3月15日号掲載)。それによると今回の連休中の診療予定ありが23.2%、予定なし46.8%、検討中23.2%であった。この結果から診療を予定する医療機関が少なくない傾向が出ている。診療予定日としては4月30日から5月2日が多く、それも午前診のみの割合が目立つ。

各医療機関においては、診療予定を市民へ周知することが必要であり、診察室での掲示、ホームページでの案内などの手段があるが、地域の病院への1次救急患者の殺到を少しでも緩和し、地域医療への貢献という意味では医師会、行政による取り組みが求められる。

具体的には地域で診療している医療機関、診療日・時間などを標榜科目ごとに公表されたくない医療機関は除外して市民へ公表することが必要だ。しかし、職員の確保、院外処方の場合は薬局との連携など事前に解決すべき問題も孕んでいる。大阪府は10連休中の府内520カ所の病院と約1万カ所の診療所の開院状況を調査し公表する予定である。

連休そのものの在り方や影響の十分な考慮が必要である

厚労省は「必要な医療が提供できるよう、地域の実情に応じて必要かつ十分な医療機関、薬局などが対応できる体制を構築すること」という通知を出しているが、初・再診料、外来診療に関わる休日加算は算定できないことに関しては変更していない。休日に開院する医療機関の意欲に反する官僚的な対応をとっている。

今回の10連休を旅行や、その他有意義に過ごせる会員はうらやましいが、反面、長すぎるため医療機関の診療報酬は減少し、非常勤職員の収入も減るという悩みもある。また、どこへ行くにしても渋滞、混雑に巻き込まれるうえに旅行代金は高く、予約が取れないことも多い。

政府が打ち出している対応策としては、子供の一時預かり施設に対する保育士確保、金融機関に対して連休前後の増加する顧客への体制などである。皇位継承の時期を含めて連休の在り方、その影響の大きさなど十分に考慮して連休を決めてほしいものである。


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