第4回 投薬 ベンゾジアゼピン受容体作動薬「向精神薬長期処方」の処方料、処方箋料の減算について 「てんかん治療」では該当せず


今次改定で問い合わせの多い項目の1つであるベンゾジアゼピン受容体作動薬について、ご紹介します。処方を行っている精神科以外の医師から、患者の症状から長期に出さざるを得ないという声が上がっています。

「不安若しくは不眠の症状を有する患者」に対して、薬効分類上の抗不安剤、催眠鎮静剤、精神神経用剤又はその他の中枢神経系用薬のいずれかに該当する医薬品のうち、ベンゾジアゼピン受容体作動薬を1年以上、同一の成分を同一の1日あたりの用量で連続して処方している場合に「向精神薬長期処方」として、処方料及び処方箋料が減算されます。

ベンゾジアゼピン系と違う薬ではありますが、ベンゾジアゼピン受容体作動薬として、エチゾラム、ジアゼパム、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩なども該当します。一方、てんかんの治療のために、ベンゾジアゼピン受容体作動薬を1年以上にわたって、同一の成分を同一の1日当たり用量で連続して処方している場合は該当しないこととなります。

減算を除外する3つの規定

減算を除外する規定が設けられています。①処方から直近1年以内に精神科のみを担当する医師又は精神科と心療内科の両方を担当する医師による助言を得て行っている場合、②「不安又は不眠に係る適切な研修」の受講した医師の処方です。その研修は現時点で日本医師会の生涯教育制度研修(『日医eラーニング』を含む)において、カリキュラムコード69「不安」又はカリキュラムコード20「不眠」を満たす研修であって、プライマリケアの提供に必要な内容含むものを2単位以上取得した場合、③「精神科薬物療法に係る適切な研修」を受講した医師の処方です。現時点で日本精神神経学会又は日本精神科病院協会が主催する精神科薬物療法に関する研修をいいます。ただし、精神科の臨床経験5年以上を有する状態で受講した場合のみ該当することとなります。

今回のこの減算は、以前からベンゾジアゼピン受容体作動薬には、承認用量の範囲内でも長期間服用するうちに身体依存が形成され、減量や中止時に様々な離脱症状が現れる特徴があるとのPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)から出された警告を踏まえていて、やむを得ないという声もあります。一方、診療報酬の減算ではなく、注意を促す通知のみにすべきではなかったのではないかとの声も出されています。

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