第4回 在宅医療・精神科専門療法 多職種連携さらに広がるも診・診連携の充実に課題

今回は「在宅医療」と「精神科専門療法」を中心に取り上げます。

在宅医療

在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の2

6カ月を超えて算定する場合に「主治医との診療状況の共有」とレセプト摘要欄に「継続的な訪問診療の必要性」を記載することが必須とされました。情報共有の際には、前号でも紹介した診療情報提供料 の活用を心掛けたいものです。なお、保険医協会が要求してきた「月1回の算定制限」については改善されませんでした。

在宅時医学総合管理料

包括的支援加算(月1回150点)を算定する場合に、これまでは不要とされていた「要介護2」など「該当する患者の状態」を記載することとされているため注意が必要です。

在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料

訪問看護・指導体制充実加算(150点)が新設されました。届出点数となりますので、施設基準を満たした上で届出を行うこととなります。

主な施設基準として「自院又は他院、若しくは訪問看護ステーションの看護師との連携により24時間訪問看護の提供が可能な体制を確保し、訪問看護を担当する保険医療機関、訪問看護ステーションの名称、担当日を文書により提供すること」、前年度の退院時共同指導料の算定回数などがあります。

詳細は「点数表改定のポイント」のP160をご確認ください。

同一建物居住者訪問看護・指導料

 同一建物居住者の人数について、精神科訪問看護(Ⅲ)の人数と合算することとなりました。また、難病等複数回訪問加算と複数名訪問看護・指導加算の同一建物内3人以上の点数が引き下げられました。

さらに難病等複数回訪問看護加算と複数名訪問看護指導加算の同一建物居住者の人数の考え方について、精神科訪問看護・指導料の各加算と1日あたりの訪問回数や訪問看護を実施した職種が同じ場合は算定人数を合算して算定することとなりました。

このため、同一建物居住者訪問看護・指導料本体の人数と加算部分の人数区分が異なる場合が発生するという改定となっており、注意が必要です。なお、在宅患者訪問診療料の同一建物居住者の考え方には変更ありません。

管理栄養士の役割がさらに拡大したのが今次改定の特徴です。在宅患者訪問栄養食事指導料について、「2」が新設されました。自院の医師の指示に基づいて他医療機関又は栄養ケア・ステーションの管理栄養士が訪問して栄養管理に係る指導を行った場合に算定できます。

在宅患者訪問褥瘡管理指導料でも他職種チームにおける管理栄養士について、他院の管理栄養士や栄養ケア・ステーションの管理栄養士と共同して指導管理を行った場合でも算定できることとされました。

在宅自己注射指導管理料

導入初期加算の処方内容に変更があった場合に算定できる取扱いが、「別表第9に掲げる注射薬」の製剤名に変更があった場合のみに限定されました。また、アドレナリン製剤( エピペン) の自己注射を行う患者について、外来において導入前の2回の指導を行わなくても算定できることとされました。

バイオ後続品導入初期加算(150点)が新設されました。バイオ後続品の有効性や安全性の説明を患者に行い、処方した場合に、初回処方月から3カ月を限度に、月1回算定できます。

また、在宅自己注射を算定している患者の外来受診時に、在宅自己注射指導管理に係る注射を行った場合であっても「緊急に受診した場合」であれば、別に算定できることとなりました。

在宅自己導尿指導管理料

400点引き下げられ、1400点となりました。ただし、特殊カテーテル加算について、「再利用型カテーテル」(400点)が新設され、「間歇導尿用ディスポーザブルカテーテル」の「親水性コーティングを有するもの」が「60~ 90本未満」1700点、「90本~120本未満」1900点、「120本以上」2100点と再編されました。

「親水性コーティングを有するもの以外」、「間歇バルーンカテーテル」もそれぞれ400点引き上げられ、1000点とされました。また、いずれの加算も3月に3回の算定が可能となりました。

精神科専門療法

続いて、精神医療です。精神医療では在宅関連部分の紹介をします。

精神科退院時共同指導料

今次改定で新設されました(点数区分は医学管理)。届出点数となっており、措置入院中の患者に対しては  の1500点、それ以外の重点的な支援が必要な患者に対しては(Ⅱ)の900点を算定します。施設基準の詳細は「改定のポイント」のP136~を確認ください。

通院・在宅精神療法

届出点数の「療養生活環境整備指導加算」(250 点)が新設されました。直近の入院において精神科退院時共同指導料 を算定した患者に対し、退院月の翌月末日までに、精神科を担当する医師の指導の下で保健師、看護師、精神保健福祉士が、療養生活環境を整備するための指導を行った場合に算定します。

精神科訪問看護・指導料

記載が必要なものに当該月の最初の訪問看護・指導時におけるGAF尺度により判定した値が追加されました。

精神科在宅患者支援管理料

精神科在宅患者支援管理料3が新設されるなど再編されています。しかしながら、前回の改定で新設された精神科在宅患者支援管理料の「1のハ」が経過措置を設けた上で算定できなくなりました。

経過措置の内容は2020年3月31日までに現に算定している患者は2021年3月31日まで算定できるというものであり、4月以降の新規算定患者を想定していません。わずか2年間しか存在しない点数となり、まさに梯子外しの改定と言えるでしょう。


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