第1回 初診料・再診料 初診料に「機能強化加算」新設 「かかりつけ医」の受診時定額負担への布石か


今次改定に向けて、中央社会保険医療審議会(中医協)で公表された「第21回医療経済実態調査結果」では、前回の実態調査に引き続き、一般診療所の損益率の悪化の傾向が続いているにも関わらず、最も基本的な初・再診料本体の引き上げはありませんでした。しかし、いくつかの加算点数が新設されましたので紹介します。

初診・再診料の「妊婦加算」

まず各科共通して算定できる初診料、再診料の「妊婦加算」です。妊婦患者の初診料、再診料の算定時に算定できることとなっています。乳幼児のように年齢で確認できませんが、母子手帳でなくても、問診で妊婦であることが確認できればよいとされています。

また、時間外加算、休日加算、深夜加算、時間外特例加算も独自の点数が設定されました(左表参照)。産科、産婦人科を標榜する医療機関は標榜時間内であっても、厚労大臣が定める夜間、休日、深夜に産科・産婦人科特例として加算が設定されました。

初診料の「機能強化加算」

次に初診料の「機能強化加算」(80点)です。診療所と200床未満の病院が対象で、①地域包括診療加算、②地域包括診療料、③小児かかりつけ診療料、④在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料(支援診、支援病に限る)を届け出ている場合に、初診料を算定するすべての患者に加算できます。

要件としては、健康診断の結果等に関する相談、保健・福祉サービスに関する相談、夜間・休日の問い合わせへの対応を行っており、その旨を院内掲示する必要があります。

また、小児科外来診療料、小児かかりつけ診療料を算定すれば初診料は算定できませんが、この機能強化加算は別途算定できますので、上記③の届出を行っている場合は、算定漏れがないようにしたいものです。

しかし、経済・財政再生計画の中で厚労省は2017年度末までに「かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入」の検討を求められていました。

社会保障審議会医療保険部会で否定された理由の1つが「何をもって『かかりつけ医以外』とするか不明確」「かかりつけ医の定義について関係者間で共通理解を得ること」との意見が出されていたことを考えると、かかりつけ医の受診時定額負担への布石ではないかという見方もあり、評価すべきかどうか意見の分かれるところです。

このほか地域包括診療加算が1・2と認知症地域包括診療加算が1・2と再編され、届出要件と算定要件が変更されていますのでご留意ください。

 

■初診料(診療所)

 

時間内

時間内

夜間・早朝

時間外

休日

深夜

時間外特例

6歳以上

282点

332点

(282+50)

367点

(282+85)

532点

(282+250)

762点

(282+480)

512点

(282+230)

6歳未満

又は妊婦

357点

(282+75)

407点

(282+75+50)

482点

(282+200)

647点

(282+365)

977点

(282+695)

627点

(282+345)

機能強化加算

80点(要届出)

■再診料(診療所)

 

時間内

時間内

夜間・早朝

時間外

休日

深夜

時間外特例

6歳以上

72点

122点

(72+50)

137点

(72+65)

262点

(72+190)

492点

(72+420)

252点

(72+180)

6歳未満

又は妊婦

110点

(72+38)

160点

(72+38+50)

207点

(72+135)

332点

(72+260)

662点

(72+590)

322点

(72+250)

 

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