社会保障を充実させるため投票に行き政治を変えよう

約1年半以上続くコロナ禍は「公衆衛生の弱体化」「医療従事者不足」「低診療報酬で体力を奪われる医療機関」「受診を阻む患者負担増」など、これまでの社会保障削減政策のツケともいえる問題点を次々と浮かび上がらせた。

しかし、政府は従前の政策について反省することなく、引き続き「自助」を前面に打ち出し「公助」を軽視し続けた。そして、直近の国会でも「病床削減推進法案」や「医療費2倍化法案」を僅かな審議時間で成立させるなど、社会保障改悪が続くこととなった。

さらに、現場や専門家などの意見も軽視し、東京オリンピック・パラリンピック強行の結果「医療崩壊」とも呼べる事態に陥り、4度目となる緊急事態宣言も延長せざるを得なくなった。

そのしわ寄せは、地域の医療機関にも及ぶこととなり、患者さんの命と健康を守るために、現場は対応に苦慮し続けている。

このようなコロナ対応の問題を背景に、菅首相は退陣に追い込まれ、マスコミは次の与党総裁選で持ちきりである。しかし、報道内容は派閥の問題など表層的な内容に終始しており、政策の中身についてはほとんど言及されていない。

こうした中で、今秋に行われる第49回衆議院議員選挙は、社会保障を充実させる政治を実現するために、非常に重要なものである。そして、選挙で政治を変えるために必要なのが「投票率の向上」だ。

近年投票率は落ち込み続けており、約5割程度で推移をしている。しかし、かつて旧民主党が政権交代を果たした時などには、投票率は一気に上昇し、約7割にも上っていた。また、「大阪都構想」の住民投票についても、事前調査では賛成多数とみられていたが、投票率が約6割以上に上った結果、否決に繋がっている。つまり、政治を変えるためには投票率の向上が欠かせないのである。

現在、市民連合の呼びかけのもとで野党共闘も進んでおり、政治を変える下地はできつつある。「どうせ変わらないから」を理由に多くの国民が選挙を棄権すれば、それこそ政治は何も変わらない。

社会保障を充実させる政治を実現するために、保険医協会では、医療の問題と選挙について考えていただくための患者向けリーフレットを配布している。先生方のお手元にもお送りしているので、ぜひご一読の上、待合室に置いていただくなどのご協力をお願いしたい。

来年は診療報酬改定が控えており、社会保障の充実に向けて重要な局面である。今回の選挙は政治を変える重要なチャンスであり、医療従事者としても、より一層声をあげていく必要があるのではないだろうか。


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