大阪市解体・「都」構想住民投票の 延期を訴える―何故コロナ禍のいまなのか

大阪経済成長の切り札と喧伝された「大阪都」構想の是非を再度問う住民投票が、11月1日に実施されようとしている。大阪市を解体し後戻りできない4つの特別区に分割し、しかも「大阪都」には決してならない代物である。かつての「大阪市は潰しません」「24区24色の鮮やかな大阪市に」という維新の会の主張は住民を騙すためだったのか?

住民投票実施のために10億7千万円の税金が投入され、混乱が予想される投票会場でのコロナ「3密」防止対策に課題も多い。さらに否決された第一回の住民投票以来、大阪市解体後のバラ色の経済効果が試算されてきたが、試算を繰り返すたびに下方修正され、8月には府・市特別顧問でさえ、黒字予測は2025~39年度収支で、前回の103~213億円から17~77億円程度と大幅減額を認めざるを得ない状況となっている。

大阪の歴史、文化、住民を大切にしない「大阪都」構想は、決して経済発展のエンジンには成りえないことが明白となっている。何のために大阪市を廃止するのか、原点に立ち戻り考えるべきである。

社会保障充実で大阪の経済発展を 

コロナ禍の出口がまだまだ見えない今日、「大企業が栄えれば大阪が栄える」式の民間企業利益誘導型の自治体行政には限界があり、誤りであったことを総括し、住民と共に歩む社会保障を充実発展させる大阪こそが経済も発展できるという、本来の行政に舵を切るべきである。

日本経済は大不況の真っただ中にある。コロナ禍でGDPは年率27.8%の戦後最悪のマイナス成長と予想され、リーマンショック時より深刻な生活不況に見舞われている。大阪も例外でない。

フェイク発言は「コロナ赤信号」の目くらまし

莫大な予算を投入するIRカジノは頓挫寸前であり、万博開催も危ぶまれ、オリンピックの中止が話題となるこの時期に、大阪市を解体すれば大阪経済は、上向き・暮らしは良くなるなど、誰も信用していない。

しかも旧基準ではすでにコロナ感染の赤信号の状況にもかかわらず、永遠に灯ることのない現大阪モデル、ワクチン開発やポビドン・ガーグルの勧め、非重症者の気管切開などのフェイク発言で逸らしてまで、住民投票を正当化し強行する合理的理由など全くない。

直ちに実行すべき政策は多数の定点検査センターの設置、ドライブスルー方式のPCR検査の拡大、保健所の抜本的強化、医療機関への防護具の提供・経営補填などである。


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