国民世論が政治動かす 第2次補正予算案「コロナ対策費」大幅増

安倍政権が新型コロナウイルス感染対策のため2020年度第2次補正予算案を決定した。先立つ第1次補正予算は事態の深刻さとかけ離れたもので、例えば、人工呼吸器・マスク等の生産支援に割かれた額が117億円、治療薬等の研究開発費は200億円、国内のワクチン開発支援に100億円があてられ合計金額は417億円となる。

一方、アベノマスクの配布にかかる経費は466億円である。数字を見れば政権の方針に疑問を持つ国民も多数存在するのではないか。国民の批判と野党側からの要望を受け、第2 次補正予算案では医療・雇用・中小企業などへの支援策が大幅拡充された。

第2次補正予算案の一般会計総額は約32兆円で、1次補正の25兆円余りを上回った。医療ではコロナ対策のため「緊急包括支援交付金」2兆2370億円を計上し、1次補正の1490億円から大幅増となった。

雇用調整助成金は9月まで日額8330円から1万5000円に引き上げられ、地方自治体への交付金は2兆円増額し、中小企業や個人事業主への家賃支援も実現した。学生支援も、不十分ながら盛り込まれた。国民世論が政治を動かした成果である。今後少しでも早い支援を国民に届けることが要求される。

だが2次補正にも課題は残る。今後、第2波・第3波のコロナ対策のための医療・検査体制が重要課題となるし、日本医師会も「有事の医療提供体制」と「平時の医療提供体制」を進めるためにも医療・介護関係で7.5兆円の支援を要求している。この他、学生の授業料半額免除、芸術関係者への支援など国民目線に立った第2次補正の検討が必要である。

コロナ対策の正しい方向性を認識し訴えたい

国民1人一律10万円現金給付は実現したが、生活・営業・医療への配慮・対応は大きく立ち遅れている。新型コロナウイルス感染拡大は、医療のみならず介護分野にも問題をもたらしている。休業やサービス縮小を強いられる事業所もあり利用者と家族は不安を募らせている。感染防止をはかり利用者に必要なケアを提供するため、国の財政措置強化が介護崩壊を食い止める要となる。

政府はコロナ対策に際して防衛費を全く見直そうとはしない点にも視野を向けるべきだ。防衛相は軍事戦闘機の購入をやめず、あろうことか防衛費の追加費用まで計上しようという有り様だ。辺野古新基地計画の工事費も不要不急の出費である。

これら保険医協会が従来から主張してきた項目にも強い問題意識を持ちながら、私たちはコロナ対策への正しい方向性を認識し政治に訴えてゆくべきである。


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