公正公平な住民本位の政治を望む「外国人労働者受け入れ」法案の強行採決は止めよ


自民党総裁選で辛うじて石破氏を破り3選を果たした安倍首相は10月に内閣改造を行った。不祥事続きの財務省トップに麻生氏留任が早々と決まり〝お友達内閣〟の顔触れが公表されたが、毎日新聞調査では「期待が高まった」は8%に過ぎなかった。

10月24日に臨時国会は開会され、今後3年間の総裁任期を得た首相は所信表明演説を行った。今の政治をバラ色に描くことによって、国民を騙す項目の羅列という印象であり、直面している国民の困難な生活に触れることはなかった。

以下列挙してみると「被災者に寄り添う」「攻めの農水改革」「少子高齢化のピンチをチャンスに変える」「幼児教育、高等教育の無償化」「すべての世代が安心できる社会保障」「即戦力となる外国人材を迎え入れる」「世界から尊敬される日本」「戦後外交の総決算」「沖縄の皆さんに寄り添い」「日米物品交渉の合意」などといった具合である。自己陶酔型の演説で進軍ラッパを聴く感じであった。

11月に入り国会論戦が始まった。案の定唯一の女性閣僚である片山地方創生相の口利き疑惑、桜田五輪相の「事前通告がないから答えられない」との開き直りを見せ付けられると〝適材適所〟と言われても笑うしかない。

外国人労働者の審議でまたしてもデータ改ざんなど混乱状態の国会

では肝心の国会論戦はどうか。今後5年間に外国人労働者を35万人受け入れるという「出入国管理法改正案」は、受け入れは短期滞在的なものなのか、移民政策の変更か、従来の労働者の一層の低賃金化に連動するのか、文化・習慣の違いによる混乱など、今後の労働形態の変化や多文化共生社会に門戸を開くことになるかなど大きな問題としてマスコミは連日報道している。サービス分野を含む日米2国間貿易協定、TPP11を視野に入れるなら、日本の医師にとっても無関係ではない問題である。

この改定法案審議の入口で国会は混乱している。外国人技能実習生の失踪事例が続出する中、野党側は昨年法務省が聞き取り調査をした2870人分の聴取票を開示し審議すべきと要求した。開示を拒む政府は「より高い賃金を求めて」失踪していると答弁したが、その真偽が問題視された。その後閲覧に限って認めたが、そもそも聴取票の選択肢には「より高い賃金を求めて」はなく「低賃金」「契約賃金以下」などが失踪の原因であることが明白になった。データの改ざんであり恣意的に加工した答弁が明白となり国会は足踏み状態である。

国会会期終了間近での強行採決を懸念。厳しく注視する必要あり

臨時国会で外国人労働者受け入れ問題ばかりの審議と思いきや、SNSで第197回国会議案の一覧を見てみると、65の法案が提出されていることが判った。サイバーセキュリティー基本法、水道法の一部改正、出入国管理及び難民認定法関連法、漁業法の改定、性暴力被害者支援に関する法など山積みである。入管法改正案は衆院本会議で可決され、11月28日に参議院でも審議が始まった。12月10日までの国会会期終了間際に、数を力に暴力的に強行採決することは避けるべきである。私たちは来年の統一地方選挙、参議院選挙の候補者選びの材料として、政治に関心を持ち厳しく国会を監視しなければならない。

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