個別指導で再指導が増加傾向


mushimegane

保険診療 虫めがね No.26

昨年、保団連が個別指導の実施状況を全国規模で開示請求し、そこで開示された資料により、大阪の医療機関の実施状況(平成20~26年分、一部非開示)がわかりましたので掲載します。

“情報提供先”で目立つ患者とスタッフ

個別指導の選定理由として、主に①支払基金等の審査支払機関、保険者、被保険者等から診療内容又は診療報酬の請求に関する情報の提供、②個別指導の結果が「再指導」であった保険医療機関等又は「経過観察」であって、改善が認められない保険医療機関、③監査の結果、戒告又は注意を受けた保険医療機関、④医療法に基づく立入検査の結果、問題があった保険医療機関、⑤1件あたりの点数の高い保険医療機関、⑥正当な理由がなく集団的個別指導を拒否したもの、⑦その他特に都道府県個別指導が必要と認められる保険医療機関があります。

①の情報提供による、選定に関わる前段階としての情報提供受付件数の内訳(平成20年~26年のうち、24年は非開示)で目立つ情報提供先が患者と医療機関等従事者です(表1)。患者は合計194件、医療機関等従事者は224件となっています。一方、審査支払機関からはわずか7件、保険者からは67件です。

(表1)情報提供受付件数 ※非は非開示

(表1)情報提供受付件数 ※非は非開示

その他は、内訳は分かりませんが、305件となっています。これはあくまで受付件数であって、選定された数ではありません。例えば平成26年では情報提供受付件数が139件に対し、情報提供による選定が43件でした(表2)。

(表2)選定理由別件数 ※非は非開示

(表2)選定理由別件数 ※非は非開示

次に選定理由別件数の内訳(平成20年~26年のうち、24、25年は非開示)で、特徴的なのが上記⑤の高点数によるものが1件しかないのに対して情報提供が84件となっており、集団的個別指導を受けた翌々年に個別指導に選定された医療機関は、ほとんど個別指導が実施されていないことがわかります。また上記②の再指導による選定が平成20、21年はゼロであったのに対し、平成26年では14件と急増しています。

このように再指導による選定が増えている背景は、指導結果を見れば一目瞭然です。指導結果は①概ね妥当、②経過観察、③再指導、④要監査と4段階で評価されます(表3)。

(表3)個別指導実施結果

(表3)個別指導実施結果

再指導が平成20年ではゼロでしたが、平成25年には13件、平成26年には19件と急増しています。指導を受けた方の中で、指導結果を割合でみるとそれぞれ31%、33・3%と約3人に1人が再指導という看過できない現状となっています。指摘事項からみて経過観察と再指導の分岐点がはっきりしないところがありますが、再指導になっている例をみると算定要件を満たしていないにもかかわらず、点数を算定していると指摘されている傾向があります。

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