保険医協会の個別指導対策ー特に弁護士帯同について


mushimegane

保険診療 虫めがね No.27

保険医協会は、個別指導対策として、以下の3つの目的で相談活動を行っています。それは、①開業保険医、勤務医が安心して良い医療を行えるようにするため、②会員の経営と人権・権利を擁護するため、③患者への安全・安心な医療を提供・確保するため、です。

また、医療機関・保険医の自浄努力をすすめるための啓発活動も行っています。

そのスタンスは、保険診療のルールとモラルを遵守することを大前提とし、単なる間違いや不適切な請求を改めるものであり、不正請求を擁護するものではありません。

相談活動の中で、ときに個別指導時に弁護士帯同をお願いされるケースがあります。今回はその弁護士帯同について現時点でのまとめをしてみます。

大阪では、社会保険事務局の時代には、個別指導は他県に比べ緩やかに行われてきました。しかし、2008年の近畿厚生局への組織変え以降「教育的ではなく脅し」といった感想が寄せられるようになりました。

全国的には1993年に富山県で37歳の保険医が非常に高圧的な個別指導を受け自殺をされた事件をはじめ、2011年には新潟の46歳の開業医が、個別指導で、特定疾患療養管理料、外来管理加算などの自主返還を求められ、10日後に自殺されています。いずれも個別指導が直接的な原因であったのかについては定かではありませんが、関連が強く疑われる事件でした。

「弁護士帯同」は勝ち取った権利

一部行き過ぎた個別指導がなされる中で、1996年「指導は懇切丁寧に行う」ことなどを定めた「指導大綱」が策定され、さらに全国の保険医協会、保団連の要望が実り、個別指導の弁護士帯同、録音を厚生労働省が認めるなどの前進を勝ち取ってきました。

「弁護士帯同をするのは非があるから」とのご意見もありますが、一度受けた個別指導が威圧的であったために、再指導で弁護士帯同をするケースもあります。問題は一部高圧的な個別指導が行われていることにあります。

さらに「弁護士帯同は指導医療官の心証を悪くし良くない結果になる」とのご意見もありますが、確かに厳しい状況の方が帯同を求められますので、結果が良くない事例が多くなると思われます。しかし、弁護士の帯同によって指導の結果が変わるといったことがあるとすれば、それこそ大問題です。

帯同弁護士は「特に、医師・歯科医師の治療をめぐる裁量権が焦点になった際に、帯同することで冷静な議論となっている意味一番効果がある」との認識を示されています。弁護士帯同がなくても、立会人の意見が十分に反映される教育的指導になることが期待されます。

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