乳腺外科医冤罪判決に強く抗議し医師の救済と判事の弾劾を求める

東京高等裁判所で、乳腺外科医が準強制わいせつ罪に問われた事件で、1審無罪を破棄し、懲役2年執行猶予なしの有罪判決が下された。日本乳腺学会、日本医師会、日本医学会、全国保険医団体連合会は、「身体が震えるほどの怒り」、「学術的にも不適切な不当判決」、「刑事訴訟法の原則を否定した許しがたい判決」など直ちに強い抗議声明を発表した。

事件の概略は、2016年に東京都足立区柳原病院で、右乳腺腫瘍切除手術の直後に、4人部屋で全身麻酔から覚醒途中の女性患者の乳房を舐め自慰行為を行ったと訴えられた担当医師を、千住警察署が105日間逮捕拘留した事案である。争点になったのは、証言の信用性と体に付着した唾液のアミラーゼ反応とDNA鑑定の信頼性であった。

東京地裁は、プロポフォールの使用量と事件の起こったとされる時間から、麻酔覚醒時の譫妄に陥っていた可能性が高く、証言の信用性に疑問があり、唾液のアミラーゼ反応は会話で付着した可能性を排斥できないこと、DNA定量解析も触診などにより付着した可能性があると判定した。昨年2月に女性判事を含む3人の判事は、被告人を無罪と判決した。

不当判決を合議した判事の弾劾を求める

しかし、本年4月に予定されていた東京高裁判決は、コロナ禍の影響で、7月13日に行われ、朝山芳史裁判長の定年退職を理由に、細田啓介裁判長が判決文を代読した。公表された判決要旨で、争点となった譫妄の可能性については、「不安言動が見られていた」とカルテ記載した担当看護師の証言は、疑問を入れる余地があると退けている。弁護側証言を無視する裁判は茶番でしか無い。上司へのLINEを意識明瞭の証拠としながら、麻酔から覚醒途中で抗拒状態との量刑理由は論理的に破綻している。検察側証人となった井原裕獨協医科大学教授の「譫妄はほろ酔い状態」との独自見解も非学術的である。

検査者が、アミラーゼ反応陽性の資料を残さず、DNA定量検定後に本件抽出液の残余を破棄した行為を、信頼性は否定できないとしたが、不自然な通報・逮捕・検体採取に捏造も否定できず、公判資料としての信頼性はない。理不尽で不当な冤罪判決を合議した3名の東京高裁判事としての自覚と職業倫理を問う。

取調べに弁護士の立会を認めず、自白する迄長期の拘留を認め、記者倶楽部やSNSを通して情報拡散する等、所謂「人質司法」は冤罪の温床となり、被疑市民と家族の社会生活を破壊する。他方で、冤罪を構成した司直は公務員法で守られる。とんでもない判決の続発から、2004年に裁判員制度が導入された。刑事訴訟法の「推定無罪の原則」を否定し、否認を理由に実刑に処した判事の弾劾と、被告医師の名誉回復を求める。


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