コロナ禍で急増した心の病 医療者として何ができるか

昨年4月の緊急事態宣言から、我々の生活は一変した。昨年は、コロナに怯えて自粛生活を各々が必死に頑張っていた。しかし、その自粛に伴い、仕事を失った方、不安が増した方、家族と会えなくなった方、そしてうつ病になった方など多くの方に沢山の影響が出ている。

年明けの日経新聞の記事でも「自殺者11年ぶり増、女性や若者目立つ、国は相談窓口拡充急務」というものが掲載されていた。

実際、我々の生活でマスク、手洗い、体温チェック、消毒、自粛というものが頭から離れない。それどころかコロナにいつ感染するかもわからない中で、テレワークやオンラインでの授業が継続され、人々の心は疲弊し、淋しさと不安で言いようのない抑うつ気分が増してきている。

入院・入所した家族と会えない寂しい日々を過ごしている人、入院したために誰にも会えず孤独になっている人、認知症の方で長期間家族と会えず、顔を忘れてしまった人……。

こんな日々が一年半も続けば、誰しも心は疲れ、ゆとりをなくし、自然と涙が出てくる人も多くなってきている。

ワクチンもまだまだ行き届かない現在、人々はコロナ禍の生活を強いられる。今まで受診していた人、そしてコロナのために心を病んだ人に対して何が出来るのであろうか。

まずは、人々の生活がどのように変化したのか見てみよう。

調査によると、現在の心身のストレスが増えた理由の主なものとしては「経済的な不安のため」59%、「感染に対する不安のため」50%、「外出を自粛しなくてはならなかったため」48%などが高く、いずれの雇用形態でも上位にあがっている。また、「将来の失業への安」30%が、これに続いている。

また、健康診断で要受診とされたにも関わらず必要な受診ができていない子どもの増加やコロナ禍の子どもへの心身への影響が明らかになった。子どもたちの受診控えは、小児科の受診減少にも見られる。

コロナが怖くて、不安で受診できない方々には、やはり、安心感を与えるための薬やカウンセリングが有効ではないかと考える。情報通信機器を活用するなど、今まで以上に医療者との関わりを深めていくことも大切になっていくのではないか。

また、長期にわたって入院・入所を余儀なくされている人々には、定期的にオンラインなどで会話をさせてあげたり、写真を送信したり、窓越しに面会ができるようにしたりすることが望ましいと考える。

ともあれ我々医療者は、多くの方の悩みと関わり続けていけたらと思っている。


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