東京五輪を強行したいためか、緊急事態宣言が早々に解除され、医師が心配し指摘していたとおり、コロナ禍が恐ろしいまでに増悪しています。

もし平穏な時であれば、世界の人々がスポーツの祭典を祝い楽しみ、また一定の経済効果もあったことでしょう。

残念なことに「国難」とも云うべき現在、内閣・官僚・自治体首長の「かけ声」のみの実効性のない無為無策のために、国民の健康と生活は損なわれ、社会はいっそう疲弊しています。

国民を守るために国と自治体の果たすべき大事な責任は、PCR検査の一層の拡大とワクチンの十分な供給です。

ところが無為無策だけならまだしも、この緊急事態の中、国会ではコロナ禍に火に油を注ぐ愚策が議論されています。現在原則1割である75歳以上の医療費窓口負担を2割とする「医療制度改定一括法案」です。

コロナ感染拡大で医療危機が高まっているさなか、高齢者の窓口負担を倍増させれば、更なる受診抑制から深刻な健康被害や社会不安が生じてしまいます。

さらには同時に上程されている「医療法等改定案」は全国の病床削減と医師への締め付けという恐るべき法案であり、医療の危機と崩壊がセットで訪れようとしています。

医師に対しては日々の診療に更なる過酷な自己犠牲を求め、コロナ関連病床を増やせと責めたてておきながら、法案では窓口負担を倍増しつつ病床を削減せよとは、まさに常軌を逸した愚策です。まともな判断とは思えない、とんでもない冷酷政治です。このままでは国民は、奢れる政権の犠牲となって苦しむことは明らかです。

それでは私たち医師に何が出来るのでしょうか?

今までにも増して心を込めて患者さんの診療にあたるという天職に専念することは誠に貴いことです。しかし「患者負担倍増法案」と「病床削減法案」はともに誰かに任せられるような他人事ではないことも事実です。今こそ私たち医師が声を上げ、医療破壊を防ぎ、社会保障の充実した社会を作ろうではありませんか。

患者さんにも呼びかけを

もし悪法を放置し黙っていれば、患者さんも国民も医療機関も大打撃を受けることになります。コロナ禍の現在は、悪法に抗議する集会もデモ行進もなかなかできない状況です。

そこで大阪府保険医協会は「75歳以上医療費窓口負担2割化撤回を求める請願署名」を開始しています。すべての先生方はスタッフに趣旨を説明して、患者さんから署名を集めてもらって下さい。

ぜひともご協力をよろしくお願い致します。


ページ上部へ戻る