「特別の関係」の算定制限緩和を確認する


mushimegane

保険診療 虫めがね No.42

2018年の診療報酬改定では「特別の関係」の規定について一定程度の緩和がされました。今回は、この「特別の関係」の規定のおさらいと変更点を確認します。

❖「特別の関係」とは

診療報酬点数表には、診療情報提供料をはじめ、地域の医療機関の連携を評価した点数が数多く設定されていますが、そのいくつかに「特別の関係にある機関を除く」等の制限があります。

この「特別の関係」の規定を要約しますと、同一法人や同族経営等の病院、診療所、介護老人保健施設、訪問看護ステーションの関係が「特別の関係にある保険医療機関等」にあたり、一定の点数は算定できないというものです。同一グループのため、連携や情報共有は当然という位置づけでしょうか。

詳細は『保険診療の手引』(2018年4月版)1835ページ「特別の関係にある保険医療機関等の取扱いについて」をご参照ください。

❖2018年改定

2018年の診療報酬改定では主に以下の点数において緩和がされました。

⑴在宅患者緊急入院診療加算

⑵精神科救急搬送患者地域連携受入加算

⑶精神疾患診療体制加算

⑷入退院支援加算1

⑸退院時共同指導料1と2

⑹在宅患者連携指導料

⑺在宅患者緊急時等カンファレンス料等

いずれも、医療機関の連携を評価した点数です。

⑴は在宅医療を担当する医療機関とその後方病床との関係が「特別の関係」であっても、受け入れたときに後方病床側が当該点数を算定できるという緩和、⑵と⑶は精神科の入院における転院の受け入れ際の加算点数の算定要件の緩和となります。

一方、⑷入退院支援加算1はもともと「特別の関係」の医療機関からの転院患者であっても要件を満たせば退院時に算定可能でしたが、当該加算を届け出るための「連携機関」の実績数に「特別の関係」の保険医療機関も含めてよいとされた、施設基準の緩和になります。

特に質問が多いのが⑸退院時共同指導料ですが、⑹や⑺と同じく、多職種のカンファレンスが算定要件となっており、参加職種の要件が緩和されています。同時に「特別の関係」の保険医療機関等のスタッフの立ち合いでも算定可能となり、参加職種の数としてもカウントできるようになりました。

退院時共同指導料で注意する点は、あくまで入院から外来・在宅への移行に際して、診療を担当する医療機関が変わることが大前提です。当該患者を診るのが入院部門から外来部門に移行したからといって、引き続き同じ病院で診るのであれば算定はできません。

⑴や⑸のように病院と診療所の連携点数の緩和が目立ちますが、一方で大規模病院の基準である地域医療支援病院や総合入院体制加算等の施設基準の「患者紹介率」では引き続き「特別の関係」の実績は算入できません。

病診連携において一律に「特別の関係」が緩和された訳ではありません。また、新設されたオンライン診療料関係等の点数においても「特別の関係」規定が散見されます。引き続き「特別の関係」の算定制限には要注意です。

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